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あるまちづくりのかたち

東京大学文化資源学公開講座へ行きました。
「地域社会再生 文化の有効性を探る」という連続講座で6月から来年1月まで行われています。今回のゲスト講師は演出家の中島諒人さん(写真左)。
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中島さんは、東京から静岡へ活動の場を移して数年後、鳥取を拠点に活動する劇団「鳥の劇場」を立ち上げました。東京で演劇をすることの限界を感じ、観る人と顔の見える関係で、ある地方都市を拠点に活動して行こうと決めたそうです。そこで、地元の鳥取へ。

みなさん大きくうなずきながら熱心にきいてました。
何が説得力があるかというと、実際やっているから。の一言に尽きます。確かに理想は高く、言い過ぎかもしれないがドン・キホーテな感もあります。「お金もないのにどうやってやるの?」とサンチョに言われそう。ですが、実際に実現してきてるのが違うところで、2年あまりの活動の様子をスライドで見ていると、制度とか手続きはとりあえずおいといて、ある目的を決めたらそれをどうやって実現するか、のみにエネルギーをかけてきたことがよくわかります。

鳥の劇場のお芝居は、昔の名作といわれるものが主です。
地元の人に、彼らのお芝居が理解されるか不安だったそうですが、「本物」を本気で見せていくことで少しずつではあるがわかってもらえている、と話されてました。ある親子が観てくれて、そのあと2人で夜中の3時までお芝居についてあれこれ話し合ったとか。劇団側も大変だそうですが・・・。

その一方で、小学校や幼稚園に出向いたり、小・中学校の先生を劇場へ招いて、お芝居をベースにしたワークショップも行っています。主宰の中島さんをはじめ、劇団員も地元紙にコラムをもって活動や思いを伝えたり、劇場のある小さな町でお祭をプロデュースしたり、と活動は多岐に渡っています。

ホスト講師の小林真理先生(写真右)のお話では、ドイツの小都市では、まさにこのような劇団が地域に根付いていて、まちづくりに大きく関わっているそうです。演劇は一見、生活の中での優先順位は低いように思えるかもしれませんが、それを通して得ることは多い。鳥の劇場のような個人に頼るのではなく、もっと行政が橋渡しをするべきだという意見もありましたが、そこに頼っていても思ったような効果が得られないでしょう。特に小都市では上からのお達しを待っていても来ないかもしれません。

時々劇場にお邪魔したり、町の人にお会いする機会がありますが、既に地域に浸透していてまちづくりの面でなくてはならない存在になりつつあるのを感じます。先にやっちゃって、あとから制度を追いつかせるいい前例になるといいと思います。

今朝こんなニュースが。
それを見た友人からこんなメールがきました。
「ほんとに人口少ないのね。板橋区53万人、練馬区70万人。」だと。
ちょっと焦ります・・・。
(O)
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by nodesignblog | 2007-10-24 12:10