カテゴリ:映画( 4 )

ある独特な世界

かもめ食堂(2005年)を見ました。遅いですが。

印象的な場所がいくつかあって。かもめ食堂、主人公サチエの自宅、屋内プール、町の市場、海辺のカフェ、港、など。このプールにやられました。1928年から使われている「ウルヨンカトゥ」という公共施設だそうです。サチエとミドリが会うのは「カフェ・アアルト」です。全部、ここに書いてありました(笑)。北欧はまだ行ったことがないし、見てると沸々と旅行欲が沸いてきますねえ。
サチエの自宅や食堂は、当然ながらフィンランドの雑貨やインテリアが満載で居心地よさそうです。
監督は同い年で同じ大学の同じ工学部出身。すれ違っているかもしれない・・・。

映画はたんたんとしていていますが、ずっと彼女らの生活や町を見ていたいという感じ。ちょっと不思議なテイストもあり、ムーミン谷の物語を見ているような雰囲気でした。友人曰くの「いたって普通の常識的な女性が自然体で、ちょこっとした幸せを得る、ありそうでない話」というのがあっているかも。(O)
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by nodesignblog | 2007-09-26 11:34 | 映画

SiCKO

http://sicko.gyao.jp/
マイケル・ムーア監督 2007
無保険の人だけでなく保険料を払っている人にもおきている衝撃の事実が満載です。
(多少ネタバレあり)

例えば、9.11の救助活動で呼吸器疾患になったため、14,000円もする小さな吸引薬が週に2回は必要な女性。費用がないために検査が受けられず、根本的な治療が受けられずに苦しみ続ける人。医師が検査をすすめても、保険会社が必要と認めなければ検査費用が保険から出ないのです。アメリカでは、医師は医療を施さないほど報酬が上がるようです。無保険の人にいたっては、電動のこぎりで2本の指を切断し、費用の問題から治療前に医師に薬指か中指かどちらをつなげるか選択を迫られたり。しかも1本140万円と70万円。

翻って世界を見ると、カナダもイギリスもフランスも国民皆保険で医療費はゼロ。それも問題ありそうな気もしますが、フランスでは低所得者には交通費が出る始末。イギリスでは症状をよくすればするほど医師の報酬が上がる制度が出来たとある医師が語っていました。勤務医で、愛車はアウディ、1億4千万の自邸(だったかな)。

最後に、患者数名を連れて仮想敵国キューバへ。貧しい国という勝手なイメージに反して、ワンブロックごとに病院と薬局があり、無料で手厚い診察と温かい看護が受けられます。14,000円の薬はたったの6円。国民の健康は国が守るという精神です。ムーアマジックと知りつつもほっとして涙が出ました。国民皆保険の制度ができるきっかけは国にもよりますが、誰かが熱心に唱えた結果で、わりと歴史は浅いようです。

これを読んで(笑)、健康はかなり努力して維持するものと認識しましたが、それにしても不可抗力はありえます。この状況が日本でなくてよかったとも思えますが、おきている現実としては程度の差のような気がしました。
(O)
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by nodesignblog | 2007-09-10 13:21 | 映画

偏愛

また映画の話ですが、、、。
先日、キサラギをみました。http://www.kisaragi-movie.com/ (音が出ます)
爽快でスピード感があって笑えます。みなさん声を出して笑ってました。

C級アイドルキサラギミキの謎の死から1年、追悼会に集まった5人がその謎を緻密な推理?で解いていく密室劇です。話の展開は速いけど場面は全く変わりません。きれいな景色もなければ劇的な映像もなく、1日借りたという設定のどこかの古びたビルのペントハウスで延々と会話が続きます。こだわりというか偏愛というか、オタクというか。。。5人の様子はあきらかに滑稽ですが引き込まれます。
脚本家、あたまキレそう、、、と思ったら 「12人の怒れる男」が好きとパンフレットに書いてありました。なるほど。(ちなみに「12人の~」で最初に1人無実を訴える陪審員は建築家です。この映画もひとつひとつ、違和感を払拭していくという緻密な作業の連続です。)
計算されてるなあと感じはするのですが、全体的に爽快。見習いたい。(O)
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by nodesignblog | 2007-07-11 11:53 | 映画

ハンニバル・ライジング

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トゥーゲンハート邸(Tugenhdhat Vila :Mies van der Rohe/1928-30)
プラハから電車で1時間くらいのブルノというまちにあります。世界遺産。

案内の女性の話によると・・・。ブルノは確かチェコで2番目に大きな都市ですが、これといった売りがなく、この近代建築の金字塔的住宅を、市をあげて世界遺産に登録したそうです。クライアントの孫にあたる女性が所有していたのを、市へ安く提供したとのこと。もっと高く買うといって来た企業もあったようですが、、、。で、保存されて今にいたると。東京でも古い建物がたくさん壊されてますからねえ。本当によかった。

クライアントはユダヤ人銀行家の夫婦で、この住宅の依頼があったときミースは、ドイツから遠いしやめようと思っていたのが、敷地を見て一転、やる気になったそうです。確かに、南向きの広大な傾斜地で緑も豊か。建設当時はこの庭の下のほうに奥さんの両親の自宅があり、中央に共用のビリヤード小屋があったようです。南に面したサッシには、今見てもかなり大きなガラスが使ってあります。建設費は当時普通の住宅の60倍!で、そのうち4割がガラスです。

行ったのは2年くらい前ですが、この前、「ハンニバル・ライジング」を見ていたらこの住宅が出てきたので思い出して載せてみました。クロームメッキの十字型の柱や、螺旋階段の見上げなど美しい(有名な)ディテールのカットがたくさん。最後にはレクターによって爆破されてしまいました。

シリーズを通してレクターが好んできいているがグレン・グールドで、「羊たちの沈黙」でレクター博士が悦に入った様子で小躍りをしているシーンは、グールドの真似をしているようです。10数年前は引用に全く気付きませんでしたけど...。(O)
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by nodesignblog | 2007-06-12 14:11 | 映画